3機種のシャッター感覚を比べた。
デジタルライカの正統進化の3機種なのだが、これらのシャッター音を比べた動画というのが世の中になかなか見つからなかったので、作ってみた。まずは、手元にある3機種のシャッター音を聴き比べて頂きたい。
M8→M9→M10 の順で、すべて同一環境で撮影した。
シャッタースピードは1/4000秒。
ボディキャップをしているのであまり関係ないとは思うが、ISOは200前後で固定。
ちなみに撮影に使った機材はiPhoneXS MAX。音も含め特に加工などは施していない。
ただし、机に置いての撮影のため、音と振動が机を伝わって、拡張(誇張)されている感じがしないでもない。
まずはシャッター音を聴き比べていただきたい。
デジタルの祖、Leica M8のシャッター音
Leica M8。「ジー」というシャッターチャージの音が、愛嬌でもあり、煩わしさでもある。M8の特徴ということで、愛くるしいという人もいれば、耳障りという人もいる。 この評価は、人それぞれ。 「ジー」というか、「チャイーン」というべきか。
ちなみに僕は、デジタルライカの初号機という感じで、結構好き。すべてのデジタルライカはここから始まったし、2006年の技術発展途上という感じがして逆に良い。
また、「ジー」という感覚は、シャッター巻き上げのフィルムに似ていて、1枚1枚をしっかりと撮影しようという気にさせてくれる。
ちなみにLeica M8.2はより静音性が高められたというが、持っていないので割愛させていただく。
1800画素CCDセンサー搭載のLeica M9のシャッター音
M9のシャッター音は、M8よりも静かになったと言われている。改善はされた感じはするものの、やはり発展途上。
実際聞いていただければわかるが、大きいことには変わりない。
M8と比べると、音が封じ込まれている感じがする。これは、手に伝わる振動が、M8はダイレクトに伝わってくるのに対して、M9は振動が抑えられている感覚というべきだろうか。どことなく籠っている感じ。そういった意味ではLeica M8よりも静音性は高いといえる。
また、Leica M8、M9の共通項として、「分離シャッター」機能がある。
シャッターを押したままにすると、シャッター幕の巻き上げが止まり、、「ジー」という巻き上げ音がしないという機能だ。
わずかな手振れもホールドで抑えられるため、まさにいいこと尽くしの機能。積極的に使っていきたい。
完成まであと一歩。Leica M10のシャッター音

「カショッ」という音。確かなシャッターを切った感覚が伝わる、心地の良いシャッターフィーリング。
写真を撮るスイッチが入り、常に押していたい気持ちにしてくれる。 個人的には、デジタルライカで1番好きな感覚。
その一方で、いい意味でも、悪い意味でも、現代的なものになったと感じも否めない。シャッターチャージが無くなった分、「ジー」という音はならないし、良い撮影のリズムが作れる。
もし欠点を挙げるとしたら、別記事でも書いたとおり、高音が鳴り響くということだろうか。ステルス撮影のスナップライカというコンセプトとすると、相手に気づかれる可能性がある音量である。また、シャッターの反動が発生するのか、手振れがM9以前よりもしやすい気がする。そこは、ISO耐性でカバーしてよ、とライカ社からのメッセージとも受け取れる。
僕は持っていないのだが、シャッター感覚はそのままに静音性が高められたM10-Pは、実機を触ってみると、本当に素晴らしい。シャッター音だけで、無印M10からの買い替え理由になるという方がいるもの頷ける。
以上、まとめると、M8>M9>>M10>>>M10-P という順番だろうか。ぜひこれからライカデビューされる方の参考になればうれしい。
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