【徹底検証③】ライカデジタルシリーズの色味を比較してみた[缶ビール]編

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アポズミクロン

歴代デジタルライカのセンサー絵作りを比較・検証していく本企画。

本記事で第三回を迎えております。検証する機種はLeica M8、M9、M10-R、SLの4機種となっております。

今回検証する被写体がこちら。プレミアムモルツとエビスビールです。

2つのプレミアムビールブランドにて「金色」の検証をしてみたいと思います。近くのコンビニで比較していくとよく分かると思いますが、この二者。わずかですが発色に違いがある金色をしております。プレモルは緑が含有している色味で、エビスはマゼンダに寄っています。果たしてライカはどのような表現をするのでしょうか。今回の撮影環境は、「屋外・自然光」です。

設定による誤差を極力無くすために、ライカの4機種はすべて以下の条件に統一しています。

  • カメラ内 JPEG撮って出し(RAW無し)
  • lightroom現像は、コピーライト挿入のみ
  • レンズ Apo-Summicron M50mm F2.0
  • 絞りF値 開放 F2
  • ISO 200(旧機種は設定に無いためISO 160)
  • シャッタースピード 1/250
  • 手持ち撮影
  • 撮影距離 最短70cm
  • ホワイトバランス AUTO
  • 露出補正 ±0

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まずは、Leica M10-R

Leica M10-R Apo-Summicron M50mm F2.0

Leica M10-Rは暖色っぽく写りますが、艶めかしい金色。とても美しいです。現物よりもこちらのほうが好みです。2ブランドの発色の違いも見事に描写しています。さすがは最新型のCMOSセンサーといったところでしょうか。はっきり描写しているというよりも、全体的に線が細く、どこか繊細な印象を与えてくれます。淡白・さっぱりとした印象です。

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Leica M9

Leica M9 Apo-Summicron M50mm F2.0

次は、Leica M9です。おおお・・・同日同刻に撮ったとは思えないほどの変わりっぷりっに思わず声を上げてしまいました。全体的に露出はアンダーで、シャドウは強めです。Leica M10-Rに比べてもその違いは明らかです。とても渋い描写ですね。M9の特徴である発色に関しては、2ブランドが明らかに違うのがお分かりいただけるかと思います。エビスビールはオレンジに近いですね。どちらの缶ビールも、コッテリ力強い発色しています。

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次は、Leica M8

Leica M8 Apo-Summicron M50mm F2.0

Leica M8がこちらです。こちらはグリーンというべきでしょうか。2ブランドの缶の色が、ほぼ同色になってしまいました。違いが分かりません。15年以上も前のCCDセンサーの色味というべきか、ライカの絵作りというべきか、金色の表現は苦手なのでしょうか・・。あえてポジティブに言うのであれば、JPEG撮って出しでも、独特の世界観が演出できる、という点では、いいかもしれません。同じコダック製でも、M9の発色とも異なる風合いですね。

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最後は、Leica SL

Leica SL Apo-Summicron M50mm F2.0

Leica SLは相変わらず色表現は優秀ですね〜。とても色鮮やかに見えます。まさにプレミアムビールの華やかな金色をしっかりと表現してくれています。Leica M10-Rと描写傾向は似ているものの、SLのほうが更にクリアで、コントラストがはっきりしています。文字なども読みやすく、一見して鮮やかな印象を与えてくれます。JPEG撮って出しの色合いではLeica SLが色再現性という意味では、一歩秀でてているようです。Apo-Summicron M50mm F2.0のMレンズとの相性も抜群ですね。

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検証結果 まとめ

今回の描写をイッキ見比較。

Leica M10-R Apo-Summicron M50mm F2.0
Leica M9 Apo-Summicron M50mm F2.0
Leica M8 Apo-Summicron M50mm F2.0
Leica SL Apo-Summicron M50mm F2.0

ブツ撮りでは、色再現性が高いLeica M10-R、Leica SLが優等生か。

前回までの「植物」「花」というテーマと異なり、今回は当シリーズで初めて人工物の検証をしたことになりました。商品プロダクトという性質上、どうしても見る側の視点が、写実性という観点になりがちですが、いかがだったでしょうか。

どれもライカの味付けの効いた魅力的な描写、ではあるものの「いつも見ている缶ビール」という観点で各機種のアウトプットを比較してみると、Leica M10-RやLeica SLなどの最新機種に軍配が上がったのではないでしょうか。撮って出しJPEGのまま、誰が見ても一定の評価が獲得できるであろう写真は、この2機種だと思います。最新機種は、素直ですが、面白みが無いという見方もできそうです。このあたりは、ご自身のお好みと、用途によって選んでみてください。

次回も引き続き、商品のブツ撮り検証をしてみたいと思います。

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