90mmは中望遠域のレンズですが、この90mmという焦点距離は、レンジファインダーのライカでは使いにくい。とされています。
何故かというと、
・ブライトフレームが小さくピントが合わせづらい
・視差(パララクス)が発生するので、構図が作りにくい
こうした理由が真っ先に挙がります。
しかし、だからといって、28mmや50mmのスナップだけ使い続けるのはもったいない!
90mmの中望遠レンズを持ち出して、この画角でしか撮れないという”縛り”を自らに課すことで、いつもと違う被写体や景色が見えてきます。
そんな90mmのM型ライカレンズのラインナップは、ズミクロン、ズミルックス、エルマー・・いろいろありますが、私が所有している「エルマリート」を使い、スナップにチャレンジしたいと思います。
Elmarit 90mm F2.8で街スナップ
街スナップ

一番最初に思い浮かべるのは遠景ですよね。
肉眼では届かないものを見ることができます。中望遠の圧縮効果で、ビルもすごい迫力ですね。


人がゴミのようだ。

動物
「届かないところの被写体」というと、動物ですね。
動物園や水族館が想起されますが、近づくとすぐに逃げてしまう、野良猫のようなアイツを狙うのにも、良いレンズです。

野良猫さまのオフショットです。
風景
90mmは、風景にも向いています。
海や山などの風景写真は物理的に入っていけないモノを狙わなければならいので、望遠レンズの出番です。海では、波打ち際からサーファーや波を狙います。




テーブルフォト


テーブルフォトにも。
ライカの中望遠レンズはおおむね最短撮影距離が1メートルなので、マクロレンズ的な使い方はできませんが、料理とテーブルをクローズアップするのも向いています。
情報を整理し、構図を決めるのも面白いです。
まとめ

ライカで、いつもと違った写真が撮れる中望遠「90mm」という画角。
寄れないシーン、被写体を撮るときに。
もちろんそういう使い方が王道ですが、それだけではなく、90mmのブライトフレームを意識して街を歩くと、見えているモノが変わります。新しい”何か”に気づけるかもしれません。
レンズの重さも、わずか410グラム。ライカのレンズは本当に軽いですね。
1本カバンに忍ばせておくだけで、表現の幅が広がります。
ライカ望遠レンズは、広角〜標準に比べて人気が無いのか、中古市場でも10万円以下でレンズが溢れています。一本も無いという方は、予算に合うものを一本持っておくことをおすすめします。
M型ライカの世界が広がって、とても面白いですよ。
コメント