神奈川県小田原市にある文化施設「江之浦測候所」に行ってきました。
この日の装備は、Leica M10-RとSummicron 35mm ASPH。そしてLeica M6とApo-Summicron M50mm F2.0です。
現代アートの巨匠でもある杉本博司が設立したこの美術庭園。
“小田原文化財団は多くの人々に対して我が国の芸術文化の公演、公開、研究等の普及振興活動を通して、人間と自然との係わり、そして人類とその環境を見つめ直すきっかけを提示することを標榜いたします” というミッションにもあるとおり、海が望める小田原の広大な山間に、自然と建築物が見事に調和し、そのなかに杉本博司の美術品を見ることができるという贅沢なスポットです。
江之浦測候所は、2日前までの事前予約がマストとなります。
空きがあれば当日予約でも行くことができます。ただし、当日券は3,850円(2022/10現在)と、予約券3,300円(同左)と比べて割高になりますのでご注意を。
この日は 当日券で無事に入場することができました。
ライカで江之浦測候所を撮る
冬至の日の出


あまりにも有名なこのスポット。江之浦測候所を代表する作品です。
その日の海の様子と合わさって完成し、訪れる日によって違う表情を作り出してくれる、そんな作品です。12月22日頃の冬至には、この場所から太陽が登るのです。


外観から見ると、このような形。
夏至の日の出
こちらは夏至の日の出を臨む建造物。
長い直線は絵になりますね。


太陽が最も長い夏至の日は、こちらの延長線上から太陽が登るよう。

海が臨める美しい庭園風景を写真で。



幾何学な作品たち。


理論上、永久に交わらないらしい。



美術作品に巡り合うためには、アップダウンの激しい山道を、進んでいく必要があります。
ハイキングに近い感覚なので、スニーカー推奨です。ふつうの美術館というイメージでいくと結構違います。




いかがでしょうか。
江之浦測候所とライカ。設立者の杉本博司も8 × 10の大判フィルムカメラで作品作りを行っています。有名な写真作品である「海景シリーズ」も展示されており、見入ってしまいます。
江之浦測候所。美術鑑賞としても、カメラウォークとしてもとてもおすすめのスポットです。

杉本博司(1948年〜)
東京御徒町生まれ。1970年渡米、1974年よりニューヨーク在住。活動分野は、写真、彫刻、インスタレーション、演劇、建築、造園、執筆、料理、と多岐に渡る。杉本博司のアートは歴史と存在の一過性をテーマとしている。そこには経験主義と形而上学の知見を持って、西洋と東洋との狭間に観念の橋渡しをしようとする意図がある。時間の性質、人間の知覚、意識の起源、といったテーマがそこでは探求される。2008年に建築設計事務所「新素材研究所」、2009年に公益財団法人小田原文化財団を設立。2017年10月には小田原文化財団<江之浦測候所>が開館。1988年毎日芸術賞、2001年ハッセルブラッド国際写真賞、2009年高松宮殿下記念世界文化賞(絵画部門)受賞。2010年秋の紫綬褒章受章。2013年フランス芸術文化勲章オフィシエ叙勲。2017年文化功労者。
IMA
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