神奈川県立近代美術館 葉山で行われたアメリカの写真家アレック・ソスの写真展に行ってきました。
この日の装備は、Leica M10-Rとアポズミクロン50mmです。
2022年6月25日(土)から10月10日(月・祝)まで展示されています。(終了しました。)
神奈川県立近代美術館「葉山館」は、葉山の海岸沿いに面した広大な敷地を有する美術館です。JRか京急線の逗子駅からバスで20分。東京はじめ、各所からのアクセスは非常に悪いです。
それを差し引いても見に行く価値のある展示会でした。
アレック・ソスとは
アレック・ソスは1969年アメリカ生まれで、ミネアポリスを拠点とする写真家です。
2004年より国際写真家集団マグナム・フォトへ参画し、2008年より正会員。

アレック・ソスを代表するのが、アメリカを題材とする5つのシリーズ『Sleeping by the Mississippi』『NIAGARA』『Broken Manual』『Songbook』『A Pound of Pictures』。
本展示ではこの5つのシリーズから、約80点の作品を紹介する大規模なもの。
ちなみに、展覧会タイトルはアメリカの詩人ウォルト・ホイットマン(1819-1892)の詩集『Leaves of Grass』の一節を引用しているとのことです。
オン・ザ・ロード写真家
アレック・ソスは、オン・ザ・ロード系の写真家といわれ、1930年代ウォーカーエヴァンス、ロバートフランク、リーフリードランダー、スティーブンショアの系譜を持っている。
アレック・ソスを語るうえで語れないのが、緻密に練られた事前のコンセプトシートです。
一見、車に乗って走りながら見つけたものを撮るストリートスナップのように見えますが、あらかじめ決められたタイトルとスナップリストをもとに、そのキーワードと関連性のあるものを収め、一冊の写真集にまとめあげる、という撮影スタイルをとります。
本人が、タイトルは器でありコンセプト。タイトルがないと写真集が作れない。
というように、彼の写真作品のなかには一貫したコンセプトがあるのです。

2010年に公開された彼のドキュメンタリー映画『Somewhere to Disappear』も上映されていて、すべて観きるのに、おおよそ2時間。
肉厚な展示会でした。
アレック・ソスについて、もっと知りたい方向けのコンテンツはこちら。
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