衝撃的なニュースだった。関東近郊に暮らすカメラ愛好家にとっては、馴染みある店の一つではないだろうか。
6月1日に発表された、新宿にある老舗カメラ屋「カメラのアルプス堂」の閉店という知らせ。
アルプス堂とズマール
今思えば、僕が初めて手にしたライカであるLeica M8購入後、すぐに最初のレンズを買いに行ったのがこのカメラのアルプス堂だった。このとき手に入れたのがズマール(Summar L50mm F2)。昔に比べ、出動の機会は減ったものの、防湿庫で湿度管理し、いまでも大切に使っている。ぐるぐるボケが特徴の1930年代のオールドレンズだ。

M8に装着した見た目。
この写真は当時使っていたSONY NEX5Rで撮影したもの。いかにもレトロ感が漂う見た目がナイス。当時は、現代レンズを買う余裕も(買い足す予定も)なく、Leica M8にズマール一本でいろんなところに撮影に行ったものだ。

購入後すぐに撮影ロケに行った横浜みなとみらい。


これをきっかけにライカのレンズ沼(いや、ボディも沢山あるからライカ沼か。)にハマっていくわけだが。
この沈胴ズマールは、実に面白いレンズで、最新のLeica M10につけて、ぐるぐるボケを楽しんだりもしている。


ぐるぐるボケと、思い出回想シーンのような薄いモヤがかかった幕が特徴のオールドレンズ。
そして、バルナックも
その後、今はもう売却してしまったバルナックⅢfや、いまでも使っている沈胴ズミクロン1st(Summicron L50mm F2.0)、現代レンズのSummicron M35mm F2.0 ASPH.を買ったのも、なにを隠そうアルプス堂であった。
▼バルナックライカⅢf


▼沈胴ズミクロンと沈胴ズマール

▼さらに、Summicron 35mm F2.0 A.S.P.Hもアルプス堂で購入

日本のカメラ史が、また一つ終わろうとしているのは、なんともショックである。スマートフォンの台頭で不可逆的な進歩なのかもしれない。
先日ツイッターで見つけたの画像。いつのものかは分からないが、だいぶ古い新宿東口駅前の写真。なんと、ここにカメラのアルプス堂がいまとほとんど変わらない形で存在していた。
アルプス堂さん、今までお世話になりました。
ありがとうございました。8月31日の閉店まで、まだまだ通います。
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