Twitter界隈で最近話題騒然となっていた初代ズミルックス 50mm。クロームメッキされたシルバー鏡胴の見た目の美しさから「貴婦人」の異名を持つこのレンズを購入した。今回僕が購入したのは初代ズミルックス50mm 貴婦人でも後期型と呼ばれるモデル。
ズミルックス初代の魅力とは?
Twitterのタイムラインの盛り上がりを見て気になり、レンズの見た目の美しさにあらためて惚れ、その描写作例を見て、購入を確信した。ズミルックスといえば、ライカユーザー憧れのレンズの名前。ズミルックスの名前の由来は、ラテン語のSumma「最高のもの/至上のもの」と、Lux「光」を組み合わせた造語。
その最高級のレンズ性能に、見た目の鏡胴美しさの貴婦人という相性がついていることから、眺めて楽しいレンズであるし、写した画は柔らかく美しい極上のボケ味を出す、撮って楽しいレンズでもある。

数年前からじわじわと価格高騰を続けており、中古価格10万円前半くらいだったものが、2020年現在20万円台〜状態が良いものだと30万円を超えるようなことになっている。これは現行のアスフェリカルに迫る勢いだ。昨今ソニーαシリーズのブームにより、オールドレンズ人気に火が付き、ライカを筆頭に価格が上昇している。オールドレンズならLeica、Leicaを持っているならオールドレンズ。ということで、価格が上昇し手が出せなくなる前に、初代ズミルックス50mm 貴婦人(後期型)を確保した。
(いや、本当はノクティルックスF1.2や、F1.0 Φ58のようなレアモデルに行きたい気持ちをぐっと押し殺し、貴婦人で「手を打った」という表現のほうが適切かもしれないが)
本日は、そんな初代ズミルックス 50mm 貴婦人 後期型の購入レビューをしていきたいと思う。
貴婦人のレンズ外観チェック
購入経路は、東京界隈のお店ではなく、関西のカメラ専門店からの取り寄せとなった。このご時世なので、直接手にとってのチェックはできなかったが、お店の対応が非常によかったのと、価格が現代では考えられないくらいお値打ちであったことで、電話1本の会話で購入を決断するに至った。
見た目の使用感こそあるものの、中の玉は電話での案内のとおり非常に綺麗。
しかも今回、購入後に無償でフルオーバーホールをしていただき、ヘリコイドやピントリングの駆動もピカイチの状態に仕上げて頂いた。
中古といえど、僕は自ら傷をつけることに非常に抵抗があるタチなので、あらかじめ傷だらけの実用品で、玉の状態が優れているアイテムのほうが、毎日持ち出す気になれる。
「傷ついた貴婦人」なんて、とても洒落ていると思わない?

ボディとの組み合わせ相性チェック
次に、ボディとの組み合わせ相性を見ていきたい。
僕が所有してるのが、M3、M6、M8、M9、M10-Pの5機種。まずはM3から。



M8も在るのだが、M8とM9の外観はほぼ変わらないので、ここではM9のみとした。

さらに、別アングルから。エニウェアチェアーに乗せて。




こうして比べてみると、いやはや、M3との組み合わせがカッコ良すぎる。以前にズミクロン最高!という記事を上げたが、こちらに遜色ない結果となった。同世代のボティとレンズの組み合わせはそれだけで浪漫を感じる。
次点でM10-Pという印象。ブラックボディとシルバーレンズの組み合わせを否とする方もいらっしゃるが、個人的には全然アリ。むしろ、漆黒ボディに映えるシルバーレンズが、現在と過去の共存しているような気持ちになりイカス。
まとめ
50mm界隈では、ズマールやエルマー、初代ズミクロンといったオールドレンズから、現行ズミルックス50mmのASPHも所有している状態なのだが、今回貴婦人という価格高騰を続ける超人気のレンズであるということと、世代によるズミルックスの違いも今回体験してみたくなり購入に踏み切った。
本当のところは、フワフワ滲み玉の前期型を狙っていたものの納得のいく状態のものが見つからず、今回は同じ貴婦人でも、後期型の購入をした。
というと妥協のように聞こえてしまうかもしれないが、自分としては納得した上で購入し、見た目と性能に、非常に高い満足感を得ている。オールドレンズとの出会いは一期一会。いまはコロナウイルスの影響で、海外の方がいないため明るいレンズが比較的市場に出回っているとのことだが、この先、無くなっていくことは必至。益々手に入らなくなるだろう。なので、状態の良いズミルックス前期型は、これからも探し続けたいと思う。
性能テストは次の機会に。
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