(一部記事内容を修正しました)
こんにちは。
Twitterでいつもお世話になっているフォロワーの@taq_nさんがつぶやかれていた、とある投稿。
Leica Q2 monochromeを雨の中ぶら下げていたら浸水してしまった方がいらっしゃったとのこと。
大切なライカを破損してしまったご本人のお気持ちを察するに、言葉にできない悲痛な気持ちになりました。一刻も早い回復をお祈りしているのですが、
そもそも、LeicaQ2って防水を謳ってたんじゃないんかーい!と、思った読者の方も多いのではないのでしょうか。
かくいう私も過去、防水を謳うiPhoneを水没させた経験があります。(防水といっているのに浸水は補償外。という謎なロジックで全額支払いました)
今回は、この防水基準と、LeicaQ2の防水の落とし穴について、解説したいと思います。
LeicaQ2の防水性能は、IP52
LeicaQ2の取り扱い説明書には、以下の記載があります。
本製品は防滴性、防塵性を備えています。
https://leica-camera.com/sites/default/files/pm-59426-JP_Leica_Q2.pdf
耐性試験は、IP52(DIN EN 60529に準拠)で定められた環境下にて実施されて います。以下の点にお気をつけください。防塵、防滴性能は経年劣化し、永続す るものではありません。液体による損害は、保証内容に入っていません。
そうです。まず1番に着目すべきは、防水ではなく、防滴なのです。
つまり、水しぶきがかかる程度なら大丈夫だけれども、水に浸けたりするのはダメですよ。ということになります。そして、当然のように浸水による故障は保証の対象外というお決まりの文句付きです。
しかし、件の事例によると、雨の中を歩いていただけということで、水に浸かるようなシチュエーションでは無かったことが窺えます。
では、この「IP52」というのは、どれほどの防滴性能なのでしょうか。
IP52とは?
「IP〇〇」とは、IP(International Protection)コードと呼ばれるもので、電化製品の防塵・防水性能を表す国際規格です。
このIPのあとに続く数字の大きさがその性能の高さを表しています。前の数字が防塵性能、後ろが防水性能になります。

ですので、LeicaQ2の防水の性能は「2等級」ということになります。
では、2等級というのはいかほどなのでしょう。
この防水等級は、0から8の9段階で、数字が大きくなると性能が高くなります。ちなみに0は「対応なし」なので、LeicaQ2の防水等級は、下から2つ目となるのです。
2等級の防水性能がどれほどかというと、「垂直から15°以内の範囲で落ちてくる水滴に対して、有害な影響を受けない」とされています。そして、このテスト環境は「20cmの高さから、毎分3〜5mmの水滴で、10分間」とされています。
つまり、真上からポタポタ垂れてくるような、小雨のような水滴に対してなら10分間は有効ですが、シャワーのような水流はNGですし、ゲリラ豪雨のような多量の雨に対しては効果を発揮しない恐れがあるということです。
もっと詳しく知りたい方は、下記リンクをご参照ください。
https://www.ip68.jp/technicalguide/pdf/PP%20IPtoukyu.pdf
まとめ LeicaQ2の防水性能は、ほとんど意味がないと思った方が良い
全く意味がないとは言いませんが…
IP52相当という防塵防滴性能は、上述の国際規格のとおり、水に対して安心できるものではないということです。過信は禁物です。
雨の日には、持ち出さない。
濡れたらすぐ拭き取る。
というのが、安心して使う鉄則でしょう。
また、糖分を含んだジュースやアルコールも要注意です。
高価なアイテムですので、ユーザーの皆さまはお取り扱いに十分ご注意を。
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