デジタルライカの色味を比較検証するシリーズ企画。第1回目は、植物の「緑色」。第2回目は、プリザーブドフラワーの「赤色」。第3回目は、缶ビールの「金色」でお送りしてきました。第4回目の今回は、ドリンクで「黄色」の色味を検証します。
まずは、いつもの通り、すべてのベンチマークとなりますiPhoneの色づくりです。機械学習による色味はきれいですね~。

撮影環境は、「屋外・自然光」です。
設定による誤差を極力無くすために、ライカの4機種はすべて以下の条件に統一しています。
- カメラ内 JPEG撮って出し(RAW無し)
- lightroom現像は、コピーライト挿入のみ
- レンズ Apo-Summicron M50mm F2.0
- 絞りF値 開放 F2
- ISO 200(旧機種は設定に無いためISO 160)
- シャッタースピード 1/250
- 手持ち撮影
- 撮影距離 最短70cm
- ホワイトバランス AUTO
- 露出補正 ±0
それでは、検証スタートです。
最初は、Leica M10-R

iPhoneと比較すると、別環境で撮影したかのようなものになりましたね。1/250のSSで、少しアンダーでした。iPhoneのような彩度がない、ライカらしい落ち着いた色味にしあがりました。黄色の発色としては、すこしグリーンともいえそうです。
鮮やかなLeica M9

鮮やかさNO1。さすがLeica M9の色味です。露出はLeica M10-Rと同じく少しアンダーですが、発色傾向が全く違います。黄色はマゼンタ寄りのオレンジ色が強く出ていますし、茶色のロゴもくっきりはっきりです。コダック製センサーの色づくりには、毎回驚かされます。
独特なLeica M8

からのもっと独特なLeica M8。こちらもオリジナリティ強めの色に仕上がりました。黄色というよりも黄緑。グリーンが強く色味に反映。
Leica M8のJPEGはもはや異次元ですね。RAWだと良い感じに映るんですけれどね・・。
優等生は、Leica SL

毎度、Leica SLに関しては、相変わらずの優等生。黄色の発色はもちろんのこと、茶色のロゴ文字もくっきりと出ています。それに加え、背景の色味も素直です。それにしてもミラーレス一眼のLeica SLは、現代のデジカメらしい発色をしますね。検証も4回目を数え、いろいろな被写体で検証を行ってきましたが、もっとも素直で安定している描写を受けます。
第4回「黄色編」 検証まとめ
最後は、恒例のイッキ見です。




いかがでしょうか。
今回の検証結果、「過去の検証で最も、色傾向がバラバラ。黄色の発色はむずかしい」でした。
同一条件下で撮影したにも関わらず、機種によってここまで描写傾向に差が生じるとは思えませんでした。Leica M8は特に毒々しい黄緑に変容し、Leica M9は濃度たっぷりのオレンジ色になりました。
一方の最新CMOSセンサーを搭載した2機種は、抜群の安定感を誇っております。発色傾向も非常に近く似ていますが、Leica M10-Rが寒色、Leica SLが暖色傾向というのは引き続きの傾向です。
前回までの検証と合わせて、チェックしてみてください。
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