Leica M10とSummicron 35mm F2.0 A.S.P.Hを持ってローズガーデンを撮ってきた。ちょうどいまが見頃ということもあって綺麗に咲きほこっていた。
やっぱり花は単焦点レンズのボケボケレンズ、となりがちなところを、あえてそれを否定してみる。ズミクロンの力強い素直な描写が、花の見たままを写し出している。
(Leica M10の場合、JPEGだと全体的に若干黄色がかった描写になった。今回はRAWデータで、Lightroomで補正している。)
![](https://leica-photograph.info/wp-content/uploads/2020/06/F6F54715-5F51-4AE6-AB6E-44178D833F90-1024x683.jpeg)
ガーデン全体のショットでは、やや絞ってみた。手前の花群にフォーカスしつつも背景の緑や橋を写すように。赤が印象的だったので、これを引き立たせてみる。
![](https://leica-photograph.info/wp-content/uploads/2020/06/3A85B368-C625-4A08-AF1C-DD27C8DC0FA1-1024x683.jpeg)
真っ赤な色味が印象的の2輪の花を主題に。この場合はF2まで絞り、あえて中心においたショットで赤色を強調してみた。この全体的に黄色がかった色味は、M8っぽい描写ともいえる。
![](https://leica-photograph.info/wp-content/uploads/2020/06/3FC6DC0B-C53D-4384-9B29-C6B64B6C60F6-683x1024.jpeg)
花以外も混ぜてみる。手前の木にフォーカスして、背景の池をぼかす。
なんだかヨーロッパの童話の世界に紛れ込んだような絵が撮れた。
![](https://leica-photograph.info/wp-content/uploads/2020/06/62E62507-F5F4-491C-9CC5-F8E298BA8E9F-1024x683.jpeg)
こちらはピンク、白、むらさき、緑の色調を意識。それぞれの花が引き立つよう、絞りもF4に絞り、後からシャドウと彩度を調整し、花々がより強調されるようにいじっている。
![](https://leica-photograph.info/wp-content/uploads/2020/06/51FF6A98-13C3-46D4-9CF3-D7327AC02565-1024x683.jpeg)
こちらも印象的な一輪を主題においた。真白を最大限活かすため、背景の黒色をシャドウで落とし、ぱっと見の視線が中心に捉えるよう調整している。
![](https://leica-photograph.info/wp-content/uploads/2020/06/0C8F6B02-5C1F-45EA-9A89-C80A4446A944-1024x683.jpeg)
最後はサムネイルの写真。彩度とシャドウを調整して、華々しい絵に仕上げた。一見、美しい花なのだが、バラがもつ刺々しさを引き立たせるような表現にしてみた。見た目の美しさ・華やかさとは裏腹に、影や暗さを覚えるショット。
花といえば、柔らかさ、優しさが似合うと一般的にいわれがちだが、どうだろうバラにはふわふわのボケレンズではなく、ズミクロンの力強さが似合う。
こうした見せ方もたまには良いのではないだろうか。
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