最近、ライカユーザーが本当に増えました。
コロナの緊急事態宣言の前と後で、一気にライカ勢力が拡大した気がします。
世界的な部材費・燃料費と物価高騰によって国産機の値段が上がり、中古ライカの値段と指して差がなくなったことも要因のひとつでしょうが、ライカを使うYouTuberが本当に増えたことによる影響も大きいのではないでしょうか。
人気が出ることは良いのですけど、中古市場の値段も上がっていて、一時期の1.5~2倍に値段が高騰し、ほしいレンズになかなか手が出しづらくなったことは、昔からのライカファンには嘆かわしいことです。
そんな人気沸騰のM型ライカの裏で、ひっそりと息を潜めつつ、じわじわと同盟を拡大しつづけるLマウント・アライアンス。
あまり日の目を浴びることが少ないですが、コアなライカユーザーに圧倒的支持を得るLマウントの最高峰レンズ。今回は、Leica VARIO-ELMARIT-SL f2.8-4/24-90mm ASPH.です。
Leicaの最高標準レンズ VARIO-ELMARIT-SL f2.8-4/24-90mm ASPH.
Lマウントアライアンスの筆頭Leicaが、初のミラーレス機として2015年にリリースした初代Leica SLと、同時期に発売されたいわゆる標準レンズがこのVARIO-ELMARIT-SL f2.8-4/24-90mm ASPH.です。
標準レンズといってもライカ。定価は実に67万円します(2023年現在)。
当サイトでも何度か紹介していますが、この標準レンズ。ズームレンズとは思えないとんでもない解像度と描写性能を誇ります。
作例

焦点距離75mm付近です。手前の雑草の1本1本が凄まじい描写で捉えられています。
まるでそこにあるような解像感ですよね。

焦点距離82mmで、開放付近f4で手前の花にピントを合わせました。
望遠だとf4といえど、ここまでボケます。そしてボケ味もなだらかで美しいです。格安レンズにありがちなザワザワ感がありません。
全域で、まるで単焦点レンズのような絵作りをしてくれます。1本あると6本の単焦点レンズを持ち歩いているような感覚に陥ります。

続いて広角35mm。手前の草花がシャキシャキ写ってます。
f4でこの描写はすごいです。
国産カメラなら当たり前ですが、焦点距離の情報やGPS情報がExif残るのが、M型とは違って便利です。

クローバーを俯瞰で。f値は7.1。焦点距離80mm。
このレンズの良いところとして、望遠端が90mmまで使えることです。70mmの先にプラス20mm分の余裕があると、さまざまなシチュエーションに対応できます。
中心だけでなく周辺まですごい解像感ですね。周辺落ちも全くありません。

最後に夕景を描写したこちらのショットです。画角は35mm。
逆光体制もすごいです。
太陽に向けてもフレアもゴーストも全く発生しません。

ライカのすごいところは、黒つぶれしたような写真でも、RAW現像でここまで戻ってきます。
いかがでしょうか。
Leica SLは、M型至上主義の日本であまり人気がないように思われますが、今日ご紹介したVARIO-ELMARIT-SL f2.8-4/24-90mm ASPH.は入荷すると即完売するほどの人気レンズとなっています。同じくLeica SL2-Sも動画カメラとして人気です。
昨今Lマウントアライアンスは、レンズラインナップも充実してきていますし、今後ますますダークホースになるシステムだと確信しています。Mだけじゃないライカの魅力に触れてみませんか?
コメント
はじめまして
24-90、良いレンズですよね。
「全域で、まるで単焦点レンズ」という表現が良いですね。
私はsummilux-sl 50mm買うときに手放してしまったのですが、ちょっと後悔しています。
そのほかのSLレンズのレビューも楽しみにしてます。