さて、前回の記事に引き続き、第三弾をお送りします。
VARIO-ELMARIT-SL f2.8-4/24-90mm ASPH.とSIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Artの検証です。
この2つのレンズを比較することによって、ライカの24−90mm、24−70mmを比較できるのではないかという裏の検証テーマでお送りしております。詳しくは、第一回の記事をご参照ください。
今回検証する被写体

梅の木です。
ISO50、シャッタースピードAUTO、絞り開放(F2.8)、焦点距離24mm(広角端)という条件化での比較です。三脚固定し、レンズのみ交換しています。
光源は自然光。
ストロボ、レフ等は使っておらず、順光です。
まずは、等倍写真から見ていきましょう
VARIO-ELMARIT-SL f2.8-4/24-90mm ASPH.

SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN ART

さて、最初にネタバレですが、上がバリオエルマリートで、下がシグマです。2枚の写真の等倍はいかがでしょうか。このサイズだと、ほとんど描写に違いが判らないのではないでしょうか。
中央部拡大
中央部を拡大して、検証をしてみます。

うーん、違いがほとんど分かりませんね。
若干ですが、梅の花びらの色味が、下のシグマのほうが白く発色している気がします。
シグマおそるべしですね。
周辺部拡大(下部)
続いて、周辺部の検証ということで、下部を拡大して比較してみましょう。

おっと。
ここでは、上のライカ バリオ・エルマリート24-90mmのほうが、あいまいな描写になっているではないでしょうか。下のシグマのほうが、はっきりと描写しております。
周辺部拡大(左上部)

引き続き、上がライカ バリオ・エルマリート24-90mm、下がシグマです。
ここの描写を見ても、違いがほとんどわかりません。
周辺部(右下)
周辺部の右下の比較です。
ちょうど、背景に梅の花が連なって、ボケているあたりです。

ここで明らかな描写傾向の違いが出てきました。ボケ味の違いです。
上のライカ バリオ・エルマリート24-90mmは、背景がぼけていて曖昧です。そのため手前の「枝」が浮き出るような印象の画づくりとなっています。それに対して、下のシグマは、背景の木々たちが、はっきりと主張しているように感じられます。
ライカが柔らかく、シグマのキリっと、シャープにという印象は、こういう処理の違いからくるのかもしれませんね。

検証結果まとめ
・中央部の画づくりの傾向は、ほぼ同等に見えた
・周辺のボケ味としては、ライカのが滑らかでマイルド
・シグマのほうがキリっと、はっきりとした印象に
いかがでしょうか。
さすがライカが認めたMade in Japanのシグマレンズということで、この二つのレンズは、全体的に似たような傾向をしております。
しかしながら、価格が定価で約10万円と約70万円と、約7倍の開きがあります。この価格差を有意とするなら「買い」でしょうし、シグマレンズでも幸せになれると思う方はシグマ一択で良い気がします。
例えば、ズームレンズはシグマで、ほかの単焦点プライムレンズを、ライカで買うというのも手でしょう。
シグマおそるべし。
コメント